東京でジャズピアノレッスンをしています、『河野祐亮ジャズスクール』の河野祐亮です。
2025年に入ってから6月までに当教室に入会してくださった受講生は前年比の2-3倍になっています。特にこの数ヶ月で本当にたくさんの方からのお申込みをいただいています。心から感謝するとともに、入会してくださった受講生の全ての皆さんが喜んでいただげるように、これからも「ジャズピアノを弾けるようになりたい」という想いに応えられるように全力でサポートしていこうと思います。
今日はこれからジャズピアノを始めてみたいけど、どうやったらジャズを弾けるようになっていくのか。ジャズピアノのレッスンを受けることでどのように出来るようになっていくのかを紹介していこうと思っています。
①そもそもジャズピアノを弾けるとはどのような状態なのか
漠然と「ジャズピアノが弾けるようになりたい」と思っている人も多いとは思いますが、ジャズピアノが弾けるとはそもそもどんな状態なのか。まず具体的にジャズで使われる楽譜を使いながら紹介しようと思います。
※著作権上の問題もあるので、今回は私河野のオリジナル曲を使います。
五線譜に単音で書かれたメロディのようなものと、その上にアルファベットの記号のようなものだけが書かれています。このような譜面を『リードシート』と言います。このリードシートだけを見ながら以下のように演奏します。確認のためにもう一度書きますが、これ以外の楽譜もこれ以上のページ数もありません。
いかがだったでしょうか。きっと皆さんが1番最初に疑問に思うのは
『なぜあの楽譜の情報量で動画のような演奏になるのか、そして演奏時間は約10分もあるのか』
ではないでしょうか。
少し音楽に触れたことがある人なら分かると思いますが、きっと上の楽譜をそのまま弾くならば(テンポにもよりますが)1分程度で演奏できるものになります。
私が考える、まず初学者が最初に目指すべき「ジャズピアノが弾けるようになる」姿とは
『リードシートの情報を正しく読んで人と演奏ができる』
『リードシートの情報を使って自分の音を聴き手に伝えられる』
ことだと思っています。もちろんその先に「自分で作曲してみたい」「もともとある有名な曲をジャズアレンジしてみたい」など希望はあると思いますが、そういった自分の音を創作していく(アウトプットする)ような作業のためには、まずジャズのこういった楽譜から情報を読めるようになるための知識を学習する(インプットする)ことが重要になります。※これについてはコチラの記事を参考にしてください。
ではこのリードシートの音楽を演奏するために、レッスンではどのように学習していくのでしょうか。
②ピアノを弾くコントロール力(技術力)を身につける
上の演奏にもあるように、ベースとドラムと一緒にピアノを演奏します。そのためにピアノを弾くそのものの技術力を上げていかないといけません。必要なことは音の「滑らかさ(流暢さ)」と「音量のコントロール(ダイナミクス)」です。
ベースもドラムも、ピアノが間違ったりつっかかったりしても「止まってくれません」。一度曲が始まればその曲が終わるまで一定のテンポのまま演奏し続けます。自分の好きなようにテンポを変えて、たとえば上手く弾けない部分はゆっくり得意なところは速く弾くなどのような、自分勝手な演奏はできません。なので「滑らかさ(流暢さ)」はとても大事です。しかもこのリードシートを読みながらです。
そしてベースもドラムも同じミュージシャンとして鍛錬を重ねて共演します。それがプロだろうと趣味でやっているミュージシャンだろうともです。そうすると楽器の鳴らし方は一流なので、バンド全体の音量が大きい時にピアノの音が小さいとバンドに埋もれて聞こえなくなります。そして逆に、小さく演奏している時(たとえば上の動画だとベースソロの時など)は指がコントロールできずピアノの音が鳴ってしまうと、ピアノがうるさくせっかくのベーシストの見せ所を邪魔してしまうことになります。
以上のようにまずピアノという楽器のコントロール力、技術力をどのように磨いていくのかをレッスンでは学習していきます。そしてこのリードシートのどの部分をどのように滑らかに、どの部分を音量的に大きく小さく弾くかを考えて演奏できる力をレッスンでは養っていきます。
※下のようにハノンを12調で様々なテンポで練習したりもします。
③アルファベットで書かれた記号を正しく読み解く
リードシートにはFm7やE♭M7 などと書かれた記号が五線の上に書かれています。これはその時の状況や前後関係で情報が変わってきますが、概ねコード(和音)情報だったりモード(音階みたいもの)情報だったりを演奏者に伝えてくれているものです。
実はジャズの演奏はこのリードシートを何周も何周もして(最後の小節までいったら最初の小節に戻るを繰り返すを)演奏しています。※だから上の動画は10分もの演奏になるのです。
その何周もしている中で『即興演奏』を行なっていることがあります。このアルファベットの情報を頼りに「どんな音を使ったら良いか」「この記号に示された記号を元に自分なりに音を変えてみよう」など、いわばルールを演奏者に伝えてくれています。そしてこのルールに従うからこそ、人と一緒に演奏することが出来ます。逆に、ルールが分からない中で演奏すると共演者にも聞いてくれているリスナーにも迷惑をかけてしまいます。
レッスンではこの記号の読み方や弾き方、そしてそこから生み出せるアイディアなどを学習して受講生自身の「自分の力で」ルールを守った音選びが出来るように学習しています。
④他の楽器はリードシートを見ながら何を弾いているのかを知る
リードシートは楽器ごとに用意されているものではなく、その曲のセッション(アンサンブル)に参加する全員が同じものを見ています。このリードシートから他の楽器がなんとなくどんなことを演奏するのかを知って、ピアノ演奏者はそれに対してどんなことを弾くのかをレッスンでは一緒に考えていきます。
例えば、レッスンの中で1番よく話題に上がるのは「ベーシストの音」です。ピアノはメロディも和音もリズムも全部コントロールできる、いわば楽器の中ではオールマイティな楽器です。そんな中ベーシストは低音を支えるだけでなく、リズムやテンポやなんと和音まで生み出せる楽器なのですが。そんな両者がお互いの役割やサウンドを予め知っておかないと良い演奏になりません。まるで男女のようです...笑 良い関係を築くためにもお互いの音をよく聞き合って、曲がしっかりと前進できるように協力しあう。本当にまるで仲の良いカップルになれるように音を聴きながら演奏することを学習していきます。
ピアノのレッスンでも講師がベースラインをキーボードで演奏しながらアンサンブルしますし、ある程度学習が進んだらベースの講師と一緒にしっかり演奏を学ぶアンサンブルレッスン も用意していますので是非受講していただきベースの先生からの目線で様々なアンサンブルのコツを学んで欲しいと思います。
↓アンサンブルクラスの様子(講師は小美濃先生)
④ジャズの先人たちの演奏を聴いてリードシートからどう演奏しているかのアイディアを盗む
そしてとても大事なのは『たくさんのジャズの名演を聴く』ことです。
なぜ先人や偉人は素晴らしいと言われてきたのか。その素晴らしさは名演の中にしか答えはありません。なんであのリードシートの情報でこんな素晴らしい音選び、アイディア、そして感動させられるサウンドを生み出せるのか。レッスンではそんな素晴らしい音源を一緒に確認しながらジャズの素晴らしさを再認識する。そして演奏のお手本として目指すべきサウンドをイメージできるようにする。この作業をやるのとやらないのでは全くピアノのサウンドが違います。
今まで上で書いてきた学習内容はあくまでも「ルールの学習」です。ここで述べていることは、ルールから具体的にどのように音にしていくのかという話です。先人たちへのリスペクトの気持ちを持って、リードシートという守るべきルールの中で『どのように素晴らしいアイディアを生み出し、サウンドになっているのか』という技術を借りパクさせていただくこともレッスンでは学習していきます。
いかがだったでしょうか。
ジャズピアノを弾けるようになりたい!と思っている方はたくさんいらっしゃると思います。当教室のレッスンでは、まずはリードシートから情報を読んで人と一緒に演奏できることを目指して学習しています。具体的な練習方法や内容についてはレッスンの中で紹介していきますから、興味がある方は是非一度河野祐亮ジャズスクールの無料体験レッスンにお越しください。皆様からのお申し込み、お問合せお待ちしております!
【河野祐亮ジャズスクール】
東京都板橋区 ジャズピアノのレッスンを中心に音楽を楽しめる教室です。小竹向原駅徒歩3分。
ジャズピアノ、クラシックピアノ、キッズピアノなど皆様の演奏してみたい音楽に合わせてレッスンをしています。オンラインレッスンにも対応しています、無料体験レッスン受付中ですので気軽にお問い合わせください。
2014年秋にNYから帰国して2025年1月現在に至るまで、およそ300名ほどの生徒様にレッスンを行なってきました。多くの方が他の楽器と演奏できるようになったり、ライブ活動をするまでに成長してくれました。中にはプロミュージシャンになってくれた方もいます。現在生徒数は80名ほど在籍していますが、入会希望者の半分はピアノ未経験の方や初心者の方ですのでどんな方でも大歓迎!人生の趣味として長く続けて いきたい方、大人の社交の場としてジャズをみんなでアンサンブルするなんていかがでしょうか。
全てのレッスン受講生を全力でサポートしています!レッスン生を募集しています、いつでも気軽にお問い合わせください。
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